now or never

実は私マッサージセラピストでして、かれこれこちらで資格を取って12年ほどになります。特に最近はクラニオセイクラルセラピーに興味を持っています。時間のある時にクライアントさんを取るくらいのちょっと甘い仕事の仕方をしていますが、何より家族のマネージメントが一番私には大事なのです。

ここ2年ほど、ホスピスの一貫としてのボランティア活動をやらせてもらっています。一つはホスピスのエージェントからで、余命がもうあまりありませんと判断された人を紹介され、週に一回伺って軽いマッサージを行うというものです。もう一つは私がこのジェントルタッチのトレーニングを受けたハートタッチプロジェクトというところからで、毎週UCLAのロナルド・レーガン大学病院の小児科に伺って子供達にマッサージ・ジェントルタッチをしています。どちらのボランティアワークもマッサージの免許がなかったらこういうことできなかったと思うと、本当にとっておいてよかった、と思います。私にはお金を稼ぐ以上に私の心をある意味満たしてくれる貴重な時間となったことをとても感謝しています。UCLAホスピタルで出会う子供達は、重病の子達を主に訪れているので死にで会うこともしばしば。でも子供達の常に前向きな姿、苦しいのに他の人たちのことを考え、毎週彼らに会うたびに元気と勇気をもらいます。

たくさん出会った子達の中で二人、私自身が忘れられない子達がいます。もうこの世にはいません。一人は5歳の女の子でした。心臓の手術を繰り返している子でした。多分、生まれた頃からずっと入退院を繰り返していたのだと思います。スピーチもままならず、いつも怯えているような子でした。無理はありません、お医者さんや看護婦さんは来るたびに痛いことや嫌なことをしなくてはならないわけです。私たちの仕事は、ただただ彼らに寄り添ってピュアなコンパッションのみで対応します。最初の頃は私の顔を見るたびに嫌がったりして、彼女に触らせてくれなかったりでした。でも私もめげずに毎週顔をだし、とうとう彼女に受け入れてもらったのです。初めて笑った顔を見たり彼女が私の顔を触ったり、私の心は完璧溶けてました。一生懸命何かを伝えようとして私に話している姿が忘れられません。その日はずっと彼女の頭をさすったり、クラニオセイクラルワークをしたりしているうちに眠りについた彼女の可愛い顔を見て静かに”また来週会おうね”って言って彼女の部屋を去り、それが私が彼女と過ごした最後の時となりました。

もう一人、忘れられない男の子がいます。彼は二十歳でした。出会った時は19歳で、白血病でした。大学に通い始めていて、発病して病院生活が始まりました。ものすごく前向きでこれから自分のライフはこうして生きていきたいみたいなのがあり、いつも私のことを気にかけてくれて”この部屋寒くないか”とか”最近どうなの”などとても思いやりがあり、優しい子でした。何度かめげてるところも見たけど、励ますと素直に頑張る子でした。何度もキーモセラピーや放射線治療を繰り返し、やっと夢に見た骨髄移植の手術が終わったところで彼の体調は急激に落ちていきました。それでも彼の思いやるスピリットはそこにあってどんなに苦しくても頑張っていてそんな中でも私を励ましてくれる、大きな大きな人間であったのです。毎週会うたびに弱っていく彼を見て、”なんでこの子がこんなことにならなくてはならないのか”という気持ちが大きくなっていきました。昨年のクリスマス前に悲しいニュースが私たちボランティアに届きました。バーニー・サンダースにぜひ大統領になって欲しいと言っていた彼。大学を卒業したら病院で働いて恩を返すと言っていた彼。小さい頃サッカーをしていて、家族とゲームが終わってから芝生の上でピクニックをしたことが忘れられないと言っていた彼。可愛いガールフレンドがいた彼。いつも帰る時に大きなハグをしてくれた彼。もう会えないんだ・・・。

病院で出会う子供達に学ぶことはめちゃめちゃ多くて、私は彼らにお礼を言わなくてはならないと思っています。元気な私たちが毎日当たり前にしていること、彼らにはできないのです。外に出てお日様に当たったり、ハイキングに出かけたり、ヨガのクラスをとったり、美味しいご飯を食べれたり、私達には無数の選択が目の前にあります。すべて私たちがしたいように、そこにはそうできる選択があります。でもその当たり前と思っていることもいつ急に取り去られるか分からない、それも事実であります。だから毎日目一杯生きなくては、彼らにも申し訳ないと・・・。今できることをする。今したいことはする。次ってもしかしたらもうないのかもしれません。私たちは先々を常に心配して、この瞬間、瞬間を生きていない気がします。少なくとも私は自分でそれを感じています。でも本当に今なんです。今自分が何を感じて、どう生きるかって実はそれが全てだと思います。そして何かを待っていたら、一生待っている人生のような気がします。だから思い立ったら行動を起こしたいです。だってもうちょっと待ってから、って言っていたらそれをするパーフェクトなタイミングなんて絶対ないのですから。自分で決めてその状況を作らなかったら、無理なんです。健康なうち、元気なうちに私たちには無限にできることがあります。一緒に悔いのない人生、送りましょう!私自身、たくさん学び中であります・・・。

ありがとうございます。

今日のマリブの夕焼け。

Malibu Blue

カリフォルニア州マリブから健康と美容、文化、子育て、お料理などをシェアしています。

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